小夜子の世界

お会いしたことはないのだけれど 星野富弘さん(詩人・画家)
星野さんとはお会いしたことはないのだけれど
初めて出された本の時から
ずっと見守り続けている。
大変な逆境の中、
力強く生きておられる。
本当にすごいとおもう。

「長いこと同じ部屋にいる老人が
面会に来た人たちに小声で
話しをしているのを
きいてしまった。
「あのひとなぁ、首から下が全部動かねんだぞ。
大学まで出たって、ああなっちまったらおしまいだ」
いい人だと思っていただけに、
私は煮えくり返るほど
腹が立ってしまった。
以後、その人がどんなに楽しい話しをしようと
「くそ爺い、くたばりゃがれ!」
と心の中で叫んだ。
やがて待ちに待った、"くそ爺い"の退院の日が来た。
くそ爺いは松葉づえをついて私のベッドの横に来て、
声をふるわせて言った。
「星野さん、頑張ってくださいよ。絶対によくなってくださいよ」
なんということだろう。"くそ爺い"の目から、
涙がボロボロこぼれている。
私は些細なことで腹を立て、人をうらんでいた、
自分の心の狭さを、恥ずかしいと思った。」

「あおむけに寝たままで
次から次へと
人の悪口を言った
右目の隅で
桃の花が
笑いながら咲いていた 」(もものはな)


「二番目に言いたいことしか
人にはいえない
二番目に言いたいことが
言えないもどかしさに耐えながら
絵を描くのかもしれない
うたをうたうのかもしれない
それが言えるような気がして
人が恋しいのかもしれない」

「淡い花は
母の色をしている
弱さと悲しみが混じり合った
温かな
母の色をしている」
 
2008年03月08日 10:51 | カテゴリ:この人との出会い | コメント (0) | トラックバック (0)
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